被災家庭の一時保育、私たちに任せて 地域に恩返し、常葉大生130人名乗り ボランティアで遊び相手

 台風15号の影響による断水で静岡市清水区のこども園が休園する中、常葉大は27日、浸水被害などの片付け作業に追われる家庭を対象に、同市駿河区の静岡草薙キャンパスにある子育て支援室で子どもの一時保育を始めた。保育学部の学生や教職員らがボランティアで遊び相手を務めている。

保育を学ぶ学生たちと過ごす子どもたち=静岡市駿河区の常葉大静岡草薙キャンパス
保育を学ぶ学生たちと過ごす子どもたち=静岡市駿河区の常葉大静岡草薙キャンパス

 利用は無料で、時間は午前9時から午後4時半。対象年齢は2~9歳。昼食は持参する。30日までを予定し、定員は各日20人。希望者は同大のホームページから利用日ごとに申し込む。
 保育学部の赤塚めぐみ准教授が中心になって企画した。子どもたちが安心して過ごせ、親は復旧作業に集中できるよう、地域への恩返しの思いを込めて学内に一時保育を提案し、賛同を得た。赤塚准教授は「もともと他地域の災害ニュースを見るたび、子どもたちがどう過ごしているのか気になり、考えていた」と語る。
 保育学部の学生と短期大学部保育科の学生に協力を呼び掛けると、130人ほどがボランティアとして名乗り出た。授業の空き時間に子育て支援室を訪れる。
 子どもたちは落ち着いた様子で、学生と一緒に玩具で遊んだり、キャンパス構内を散歩したり。保育学部4年の大原里久さん(22)は「保育者になる上で経験になる。子どもの視点に立って、思いをくみ取りながら関わりたい」と話した。

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