静岡人インタビュー「この人」 日本ギャップイヤー協会を立ち上げた ナヤー友里佳(なやーゆりか)さん(御前崎市)

 学生が進学や就職の道にすぐに進まず、ボランティアや旅行など学校以外の場で経験を積む「ギャップイヤー」の考えを広めようと、2020年に「日本ギャップイヤー協会」を立ち上げた。菊川市市民協働センター職員。御前崎市出身。20歳。

ナヤー友里佳さん
ナヤー友里佳さん

 -ギャップイヤーの長所は。
 「ギャップイヤーの考えは主に欧米で広まっている。『gap』は英語で隙間の意味。協会ではギャップイヤーを『肩書のない時間』と定義した。さまざまな経験ができるほか、自分で道を開くことで、決断力が付き、日々の自分の選択に責任を持てる。自己肯定感も上がる」
 -自身のギャップイヤーは。
 「高校卒業後の留学がコロナ禍でかなわなかったため、毎日のように自宅で社会人による学生向けのオンラインサロンに参加した。今考えると留学しても勉強したい分野はなかったが、オンラインで多くの人と交流して視野が広がった。北欧の教育に興味を持ち、半年間デンマークに留学。その後、ヨーロッパ5カ国を旅した」
 -どのような人に考えを広めたいか。
 「将来に悩む人に知ってほしい。日本では学歴主義に悩む人が多いと感じる。不登校やニートには負のイメージを持つ人もいるが、ギャップイヤーと捉えれば前向きになれる。ギャップイヤーを取得したい若者から親に反対されたという話も聞く。選択肢の一つとして親世代にも考えを広めたい」
 -現在の活動は。
 「毎月7日にオンライン交流会を開き、学生の相談に乗っている。コロナ禍でオンライン中心だったが7月には初めて対面のイベントを都内で開催し、14人が参加した。10月には菊川市内でも開く予定」

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