交通事故、悲惨さ語り継ぐ 生命のメッセージ展 静岡・駿河区役所

 交通死亡事故の凄惨(せいさん)さと命の大切さを語り継ぐ企画「生命(いのち)のメッセージ展」が14日まで、静岡市駿河区役所で開かれている。飲酒や危険運転による事故で亡くなった若者の等身大パネル20体を並べ、違法な運転による事故の被害が二度と繰り返されないように犠牲者の生涯や遺族の深い悲しみを紹介している。

交通死亡事故の凄惨さを伝える被害者の等身大パネル=静岡市駿河区役所
交通死亡事故の凄惨さを伝える被害者の等身大パネル=静岡市駿河区役所

 パネルはメッセンジャーと呼ばれ、突然の事故で命を奪われた人の思いを伝えている。犠牲者の顔写真を載せ、床には生きていた証しとして当時履いていた靴を添えた。遺族が最愛の子どもに宛てた手紙のほか、飲酒運転の根絶や犯罪事故の厳罰化を訴える声も紹介している。
 同展は県が交通安全意識の向上を呼びかけるために毎年実施している。これから自動車の運転免許が取得可能になる10代に啓発するため、県内の13高校でも行う。
 県くらし交通安全課の鈴木康仁主査は「事故被害者の境遇を知ることで日々の安全運転につなげてほしい」と述べた。

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