「危険性高い」 静岡県、応急工事費を補正予算計上 函南の不適切盛り土

 静岡県は函南町丹那で確認された盛り土4カ所のうち、同一業者が施工したとみられる3カ所について、早急に安全確保が必要として安定性の調査と応急対策工事の費用を県議会9月定例会提出の補正予算案に計上した。6日から県議会で委員会審査が始まる。

静岡県庁
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 県は2021年7月に熱海市伊豆山の大規模土石流が発生した後、県内の盛り土総点検を行い、不適切とみられる盛り土196カ所を確認した。函南町の盛り土は町からの情報提供で把握し、現地で調べた結果、危険性が最も高いグループに分類した。
 特にソーラーパネルのすぐ南側に施工された盛り土は急斜面に造成されている上、排水設備もなく「大型台風などが直撃すれば、流出する可能性が高い」(県の担当者)という。
 県は補正予算案可決後、速やかに調査に入る予定。撤去が見込めない場合は行政代執行を検討し、費用は盛り土行為者に請求するとしている。
 (政治部・尾原崇也)

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