リニア山梨工区 工事停止地点、協議を 静岡県、JRに文書提出

 静岡県は13日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、山梨・静岡県境に迫る山梨工区の工事をどの地点で止めるかについて、協議を求める文書をJR東海に提出した。文書では「工事がこのまま進むと、静岡県内の水を(トンネル内に)引っ張る量が増え、大井川の水資源への影響が生じる」と懸念を示した。
 JR東海の金子慎社長は9月の定例記者会見で、山梨工区のトンネル掘削は先進坑の先端が静岡県境まで約1キロの地点まで進んでいると説明していた。
 県は「トンネル掘削により発生する湧水は距離的に離れた場所の高圧の地下水を引っ張る」と指摘し、先進坑掘削に先立って行う高速長尺先進ボーリング調査やコアボーリング調査の取り扱いについても話し合いたいとした。
 協議の基礎資料になるとして、工区の設定過程や県境の地質に関する資料についても再度提出を求めた。

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