記者コラム「清流」 「量子もつれ」にロマン

 ことしはノーベル物理学賞の受賞者の発表中継をインターネットで見守った。欧米の3氏の受賞が発表される中、2014年を思い出した。
 この年は青色発光ダイオード(LED)を開発した浜松市中区出身の天野浩名古屋大教授が受賞した。取材で何度も名古屋大に足を運び、開発経緯や青色LEDの材料の話を聞き、今後の発展にも強い期待感を抱いたことを覚えている。
 今回は「量子もつれ」という量子力学の研究に貢献した研究者が選ばれた。量子もつれの理解には苦労しているが、近年、競争が激しい量子コンピューター技術の核でもある。将来的には身近な機器になっている可能性もあり、再び強い期待感と、何とか理解したいとの欲が湧いている。

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