安倍川水位20センチ低下 国交省有識者委、河道掘削の成果報告

 国土交通省静岡河川事務所は21日、有識者らが河川改修事業の進捗(しんちょく)状況をチェックする安倍川水系流域委員会の本年度初会合を静岡市葵区の同事務所で開いた。2021年度に安倍川下流の河道を掘削した結果、水位が約20センチ低下したことなどが報告された。

河川改修事業の進ちょくを確認した安倍川水系流域委員会=静岡市葵区
河川改修事業の進ちょくを確認した安倍川水系流域委員会=静岡市葵区

 河道掘削は洪水のリスク低下が目的。安倍川河口付近から、約4キロ上流の安倍川橋付近までの4カ所で実施した。9月下旬の台風15号の際に同橋付近で水位を観測し、掘削しなかった場合と比較すると約20センチの水位低下が推定されたという。
 葵区慈悲尾、桜町では護岸ブロックなどが川の流れで徐々に浸食されないよう、前面に直径60~70センチの石を積み上げて保護する工事も15億円を投じて進めている。川のカーブを緩やかに矯正する狙いもあり、川にせり出すような形で設置する。
 大井川水系の流域委員会も21日、同事務所で開かれた。両委員会はそれぞれの河川改修事業を再評価し、事業継続を了承した。

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