記者コラム「清流」 LGBT現状 伝える決意

 「LGBTなどの性的少数者が何に困っているのか分からない」と軽々に発言する人をいまだに見かける。記者として性的少数者の声を届けきれていない現状を悔いると同時に、発言の無神経さも看過することはできない。
 当事者支援団体「浜松TG研究会」の鈴木げん代表は「性的少数者が声を上げられない現実を知ってほしい」と訴える。約10人に1人と言われる当事者は周囲に気付かれないよう偽りの自分を演じ、常にストレスがかかっているという。もし、自分が当事者だとしたらどうか。当事者を嘲笑の対象としたり、「周りにいない」と断定したりする人に打ち明けないだろう。
 記者としてできることは何か。困っている人の声なき声に寄り添い、実情を伝えていくことを、ここで決意する。
 (浜松総局・金沢元気)

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