知事「細かなこと」 熱海土石流、砂防規制放置問題で見解

 川勝平太知事は25日の定例記者会見で、熱海市の逢初(あいぞめ)川で昨年7月に発生した土石流の起点で残土投棄を制限する砂防法の規制が放置されていた問題について、当時の砂防担当者が開発状況を確認しなかったとみられる対応について「細かなことだ」と述べた。
 砂防法適用見送りの経緯について県は関係職員に詳細なヒアリングを実施していないが、知事は「特段、間違ったことをしたとは思っていない」と強調。砂防担当者がその後、上流域の開発状況を確認した記録がないことに関し「その時までさかのぼってしっかり検証していない」と釈明した。
 川勝知事はこれまで砂防法で規制をかける際に土地所有者の同意が必要だと主張してきたが、土地所有者が開発を進めていた場合に同意が必要だったのかという質問には答えず、「砂防法以外の法律で対応することにした」と説明した。
 県や市は森林法や県土採取等規制条例で規制しようとしたが、当時の土地所有者の残土投棄は止まらず、下流域への土石流を防げなかった。

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