制服多様化で高まる主体性 浜松・佐久間中 学校課題話し合う契機に

 浜松市天竜区佐久間町の佐久間中は昨年11月、多様性を尊重するため、制服のスラックスやスカートの着用を性別に関係なく認めるなど新たな校則を導入した。校則を変えて1年を迎える中、一部の生徒から「学校生活が楽しくなった」と好評だ。

スラックスを着用する塩沢さん(右端)、リボンを着ける生徒会長の村田さん(中央)、ネクタイを着ける副会長の彦坂遥斗さん=浜松市天竜区佐久間町の佐久間中
スラックスを着用する塩沢さん(右端)、リボンを着ける生徒会長の村田さん(中央)、ネクタイを着ける副会長の彦坂遥斗さん=浜松市天竜区佐久間町の佐久間中

 制服選択の自由化をきっかけに、生徒は新たな課題と向き合うようになったといい、学校側は「主権者教育につながっている」と手応えを示す。
 1年女子の塩沢夢(ゆめ)さんは、スラックスで学校生活を送る。「スカートよりも過ごしやすくて助かる」と話す。ネクタイとリボンの着用も認められていて、昨年度の卒業式でも一部の3年生が着用した。
 生徒会長の2年村田いち花さんは新たな校則を導入した1年を振り返り、「制服に限らず、さまざまな問題を話し合うようになった」と校内の変化を強調する。同町浦川方面の生徒の通学時間が登校時間に合わないことや、昼休みの見直しが喫緊の課題だ。
 恩田好雄校長は「生徒の主権者意識が高まっている。これからも学校の課題を探ってみてほしい」と生徒の成長を期待した。
 (水窪支局・大沢諒)

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