家康ゆかり「お茶壷道中行列」 静岡・久能山東照宮 本山茶を奉納

 茶生産者やJA関係者らでつくる駿府本山お茶まつり委員会は30日、徳川家康ゆかりの「お茶壺(つぼ)道中行列」を静岡市駿河区の久能山東照宮で行った。奉行や茶娘などの時代衣装を身にまとった茶業関係者約30人が、熟成させた静岡本山茶を詰めた茶つぼをかごに入れて、社務所前から拝殿を練り歩いた。

奉行や茶娘などの時代衣装を身にまとった行列の参加者=静岡市駿河区の久能山東照宮
奉行や茶娘などの時代衣装を身にまとった行列の参加者=静岡市駿河区の久能山東照宮
茶つぼを開封した「口切りの儀」=静岡市駿河区の久能山東照宮
茶つぼを開封した「口切りの儀」=静岡市駿河区の久能山東照宮
奉行や茶娘などの時代衣装を身にまとった行列の参加者=静岡市駿河区の久能山東照宮
茶つぼを開封した「口切りの儀」=静岡市駿河区の久能山東照宮

 家康がつぼに詰めた新茶を海抜が1200メートルある冷涼な井川大日峠の「お茶蔵」で熟成させ、秋に取り出して茶会で振る舞ったという故事にちなんだ行事。茶業関係者らは今年も5月に「茶詰めの儀」でつぼに本山茶の新茶を詰め、お茶蔵で半年熟成していた。
 この日は井川大日峠での「蔵出しの儀」を経て、久能山東照宮へ茶つぼを運んだ。本殿では茶つぼを「口切りの儀」で開封し、本山茶を奉納した。
 新型コロナ禍の影響で、今年も市街地での行列開催は見送った。同委員会の長谷川久明さん(73)は「規模は縮小したが無事に開催できてよかった」と笑顔を見せた。

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