睡眠の仕組み解説 光科技研振興財団 浜松で講演会

 光科学技術研究振興財団(理事長・晝馬明浜松ホトニクス社長)は3日、最先端の光技術をテーマにした講演会「第39回浜松コンファレンス」を浜松市中区のアクトシティ浜松で開いた。「睡眠の謎に挑む」と題し、筑波大国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史機構長が講演した。

睡眠のメカニズムや謎について解説する柳沢機構長=浜松市中区のアクトシティ浜松
睡眠のメカニズムや謎について解説する柳沢機構長=浜松市中区のアクトシティ浜松

 日中に突然眠り込んでしまう病気「ナルコプレシー」の仕組みを解明した研究について紹介した。脳内物質オレキシンの欠乏が睡眠障害を引き起こすことを解説し、「同じ作用を持つ物質を設計して病気の治療につなげたい」と強調した。
 日本人の睡眠時間が諸外国に比べて少ない現状や、睡眠不足が生活習慣病やメンタル不調に悪影響を及ぼすことも説明した。一方、脳波の測定などが必要なために睡眠の研究は制約があることを繰り返し指摘した。「なぜ眠気が起きるのかはいまだ分かっていない。地道に研究を続けている」と話した。
 約350人が聴講した。講演会に先立ち、バイオリンとピアノのデュオコンサートも行った。

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