小説執筆の裏話語る 静岡新聞夕刊連載 作家秋山香乃さん

 静岡新聞夕刊で「頼朝 陰の如(ごと)く、雷霆(らいてい)の如し」を連載中の歴史作家秋山香乃さん(54)=沼津市=の講演会が6日、市立図書館で開かれた。「歴史の中の人間を描く」と題し、小説執筆の過程や裏話を語った。

小説執筆の過程などを紹介した秋山さんの講演会=沼津市立図書館
小説執筆の過程などを紹介した秋山さんの講演会=沼津市立図書館

 歴史愛好家ら約100人が訪れた。時代考証に当たっては、ほかの作家と交流したり取材旅行をしたりして情報収集していることを紹介。時代によって時間のとらえ方や部屋の明るさが違うことまで想像して描写していると説明した。執筆時の悩みとして、一つの出来事に複数の説が存在することを挙げ、「作家は学者と違い、物語上面白いという理由で作品ごとに異なる説を採用することがある」と話した。
 秋山さんの作品のうち同市に関わりがある人物のエピソードも披露し、市内に墓がある源頼朝の弟阿野全成などについて解説した。

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