メンタルヘルスケアで地元に貢献 「cotree」社長 西岡恵子さん【とうきょうウオッチ インタビュー】

 東京都港区六本木に拠点を構えるITサービス企業の2代目。磐田市と連携協定を結び、9月の台風15号の被災者を中心とした市民向けに、無料のオンラインカウンセリングを実施している。磐田南高出。浜松市東区出身。32歳。

西岡恵子さん
西岡恵子さん

 -磐田市の被災現場を目にしてどう感じたか。
 「見慣れた風景が壊れてしまうのは初めての経験で、ショックを受けた。被災者をはじめ、テレビやSNSで被災情報を見る人にも心理的負担が大きかったはず。目に見えない心の傷が少しでも癒やされてほしいという思いで支援している。カウンセラーと初回のみ無料でマッチングしているが、状況次第で深い悩みを抱える人に2回目以降のケアの追加支援も検討したい」
 -ITを活用したメンタルヘルスケア事業の役割とは。
 「精神科に行ってカウンセリングを受けることは、かなりハードルが高いと思う。オンラインであれば誰にも気付かれず自宅で受けることができる。誰かに愚痴を聞いてもらいたい程度でも良い。本格的な精神不調に陥る一歩手前にサービスを使ってもらい、不調になる人を減らしたい」
 -地元に貢献していきたい思いは。
 「人と支え合う中で、メンタルヘルスケアは大きなテーマになる。例えば、静岡県への転居者や移住者を増やしていく上で、環境に溶け込めない人を受け入れるためのきっかけ作りが重要。私たちのサービスが静岡の活性化につながったらうれしい」

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