心臓病患者の生活記録を 子ども守る会静岡県支部、冊子作成
全国心臓病の子どもを守る会静岡県支部は、先天性心疾患患者の病歴など生活全般を記録する冊子「ハートファイル」を作成した。清水裕子副代表が20日、静岡市葵区で開かれた支部主催の講演会で、自身の経験を基に「移行医療や親の亡き後に備えて活用してほしい」と訴えた。
清水副代表は作成に至った経緯を説明。重度の心臓病を患う娘の障害年金を申請する際、「母子手帳と日記だけでは記録が不十分だった」と振り返り、「自分が守れなくなった時のためにも、子どもにきちんと残すことが大切」と強調した。
同ファイルは検診や予防接種、学校での生活記録など20項目で構成。病児者に合わせて項目を選択、追加できるよう支部のホームページからダウンロードできる。ハンドブックを併せて作成し、障害年金に必要な記録のポイントや年齢に合わせたアドバイス、大人になった心臓病患者からのメッセージを掲載した。
講演会では県立こども病院の医師と支部会員による意見交換も行った。