⚽三笘、田中、板倉「けがなく戦い切って」 J1川崎下部時代にケア、静岡の川尻トレーナー

 静岡市葵区のプライベートジム「Dand・A(ダンドエー)静岡店」でパーソナルトレーナーを務める川尻大貴さん(31)は、サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会日本代表で、Jリーグ1部(J1)川崎フロンターレに所属した3選手を下部組織時代に支えた。

日本代表で活躍する川崎フロンターレ下部組織出身の選手にエールを送る川尻大貴さん=15日午後、静岡市葵区
日本代表で活躍する川崎フロンターレ下部組織出身の選手にエールを送る川尻大貴さん=15日午後、静岡市葵区
日本―ドイツ 前半、競り合う三苫=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、競り合う三苫=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、競り合う田中(中央)=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、競り合う田中(中央)=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、パスを出す板倉(手前)=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、パスを出す板倉(手前)=ドーハ(共同)
日本代表で活躍する川崎フロンターレ下部組織出身の選手にエールを送る川尻大貴さん=15日午後、静岡市葵区
日本―ドイツ 前半、競り合う三苫=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、競り合う田中(中央)=ドーハ(共同)
日本―ドイツ 前半、パスを出す板倉(手前)=ドーハ(共同)

 まだ何者でもなかったMF三笘薫(25)=ブライトン=、MF田中碧(24)=デュッセルドルフ=、DF板倉滉(25)=ボルシアMG=の中学時代に寄り添った川尻さん。「けがをしないで戦い切って」と願っている。
 小学生時代からサッカーに励んだ川尻さんは静岡城北高卒業後、東京の専門学校を経てトレーナーの世界へ。社会人として最初の実践の場となったのが、川崎の下部組織だった。中学生の選手たちと年が近く板倉から「じりさん」と呼ばれて親しまれた。育成年代を担当した川尻さんにとって、金の卵たちのけがを防ぐことが最も重要な仕事だった。
 3人のうち板倉は体格が良くてリーダーシップがあり、目立つ存在だった。だが、三笘と田中は線が細く「食事がなかなか食べられず、体が全くできていなかった」と回想する。当時は中学生年代で転倒して肩や鎖骨を折るけが人が相次いだ。2人とも特に腕が細かったといい「腕立てや柔道の受け身を繰り返し教えた」と懐かしそうに振り返る。
 世界を舞台に戦う3人に共通するのは「芯の強さが当時からあったと思う」と川尻さんは語る。3人をはじめ、日本代表は開幕前からけが人やコンディション不良者が相次いでいる。「命を懸けて戦う舞台だが、けがで競技人生が終わってしまう選手もいる。ケアをしっかりしてほしい」と3人に温かいまなざしを向けている。

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