浙江省と共同作品展 デジタル空間で観覧の書も

 静岡県と友好提携している中国・浙江省でこのほど、提携40周年を記念した日中の芸術家による特別展覧会(同省、県、県日中友好協議会など主催)が開かれた。デジタル技術を駆使し、仮想空間上で観覧できる日中共同制作の書や、日本から送られたデータに基づいて中国で復元した絵画などが展示された。

本県と中国・浙江省の芸術家が仮想空間上に表現した共同作品
本県と中国・浙江省の芸術家が仮想空間上に表現した共同作品

 同省杭州市の展示会場には、漢詩などを題材にした両県省の芸術家75人の作品約200点が並んだ。県内の書道家や画家ら11人が制作した書や水墨画は、スキャナーでデジタル化して中国にデータ送信。実物大にコピーして会場に展示した。
 県書道連盟名誉顧問の桜井流翠さん(焼津市)の書は仮想空間で中国の芸術家の作品と組み合わせて一つの作品を構成している。東京芸術大の関係者も日中の共同作品を仮想空間上で表現した。絵画や建築などの仮想空間の作品は来年6月まで専用のQRコードから閲覧できる。
 県日中友好協議会の平野一恵常務理事は「伝統的な芸術と最新の技術を融合し、対面ではない新しい文化交流の形ができた」と開催の意義を語った。

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