被害者支援拡充訴え 公証役場事務長拉致事件の遺族講演 掛川

 掛川市などはこのほど、安全安心まちづくり研修会を同市大坂の市文化会館シオーネで開いた。オウム真理教による公証役場事務長拉致事件で死亡した仮谷清志さんの長男実さん(62)が被害者支援について講演した。

被害者支援について講演する仮谷さん=掛川市大坂の市文化会館シオーネ
被害者支援について講演する仮谷さん=掛川市大坂の市文化会館シオーネ

 新全国犯罪被害者の会(新あすの会)副代表幹事の仮谷実さんは刑事裁判での被害者参加制度や、事件発生後の被害者の心情を説明。参加した裁判を振り返り「父を車に押し込んだ人間から様子を聞き、心が揺れ悲しくなったが事実を知るために乗り越えようと参加を続けた」と語った。同会が目指す補償制度については、加害者から賠償金を受け取れる被害者が少ないため、損害賠償債権を国が買い取る仕組みなどを提案した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞