ごみ焼却熱を新球場電力に 浜松市、転用可能性探る

 浜松市は27日の市議会大型公共施設建設調査特別委員会で、県が同市西区の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する新野球場に関連し、近接する市西部清掃工場の焼却処理で発生した熱エネルギーを電力として活用できるかを探る調査研究を始めたと明らかにした。

浜松市役所
浜松市役所

 県が球場案の一つとして示すドーム型球場は昼間でも照明が必要なため、屋根のない球場に比べ利用料金が少なくとも5倍超に膨らむと試算されている。ごみの焼却熱から得た電力を有効活用することで利用料金問題を改善し、市などが求めるドーム型実現を後押しする狙いがある。
 同清掃工場は既に熱エネルギーで発電し、隣接する市総合水泳場トビオに電力と熱を供給している。市公園課の担当者は「電力活用は県から投げかけがあった。どこまで協力できるかを検討したい」とし、庁内関係部署と情報収集を進めている状況を説明した。
 ただ、同清掃工場と同じ事業者が運営するトビオとは状況が異なることなどから実現性は不透明という。
 県が示している利用料金の試算は草薙球場(静岡市駿河区)や愛鷹球場(沼津市)を参考に、アマチュア野球が日中に8時間半使用したケースを想定。球場利用自体はドームの有無にかかわらず1万6千~1万7千円だが、ドーム型は照明7万6千円に加え、空調料金も必要になる。
 県は来年の県議会2月定例会で球場案の絞り込みを目指す。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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