電話横のカレンダーで「詐欺用心!」 手口や注意点、漫画で解説 静岡中央署員ら作製

 静岡県内で多発する特殊詐欺事件の被害防止を図るため静岡中央署と静岡中央防犯協会の女性3人が、詐欺の手口を紹介して警戒を呼びかける2023年版の卓上カレンダーを作製した。管内の静岡市葵区で起きた事例を参考に、詐欺を見抜く注意点などを月ごとに4コマ漫画で分かりやすく解説。「犯人の思惑を知ることが防犯対策の第一歩」と訴える。

カレンダーを作製した(左から)佐藤さんと望月さん、森下さん=静岡市葵区
カレンダーを作製した(左から)佐藤さんと望月さん、森下さん=静岡市葵区
特殊詐欺事件の被害防止を図るために作製した防犯卓上カレンダー
特殊詐欺事件の被害防止を図るために作製した防犯卓上カレンダー
カレンダーを作製した(左から)佐藤さんと望月さん、森下さん=静岡市葵区
特殊詐欺事件の被害防止を図るために作製した防犯卓上カレンダー

 作製したのは同協会防犯指導員の佐藤奈苗さん(51)と同署生活安全課の警察官森下千晶さん(28)、少年サポートセンター少年警察補導員の望月祐理さん(23)。特殊詐欺事件の防犯対策を考える中で、自宅の固定電話の横に置ける防犯用カレンダーを企画した。
 発案した佐藤さんは、特殊詐欺事件の実例を分析しながら被害を防ぐ上で大切なポイントを整理し、漫画のベースとなる原画や吹き出しの文言を考案した。絵を描くのが得意な森下さんと望月さんがイラストを仕立て、特殊詐欺犯行グループの狙いや被害者の心理をストーリーで表した。
 最近の犯行手口の巧妙化を受け、預貯金詐欺の事例を紹介する「取りに来る編」や、親族などをかたる「家族の絆編」など、カレンダーの月ごとにテーマを設定。通帳やキャッシュカードを相手に渡さないことなど、注意点も掲載している。
 カレンダーは今後、特殊詐欺被害防止推進地区の自治会などに無料配布する。3人は「市民の大切な財産を守ることにつながればうれしい」と述べた。

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