西浦の田楽「舞」 コロナで3年連続中止 浜松・水窪

 浜松市天竜区水窪町の伝統行事である国指定重要無形民俗文化財「西浦の田楽」保存会は8日までに、2月8日夜から9日朝にかけて予定していた舞の中止を決めた。中止は3年連続で、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて判断した。関連行事は実施する。
 西浦の田楽は1300年以上続く行事で、旧暦1月18日の月の出から日の出にかけて五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を願う。舞に参加する「能衆」は世襲制で、代々継承されてきた歴史ある田楽を見ようと、県内外から多くの客が毎年訪れる。
 保存会会長で別当(祭主)の高木八郎さん(48)によると、会員から感染拡大を懸念する意見や開催の判断を延期する意見が挙がった。高木さんは「どうしても人が密集してしまうし、判断を延ばすことはできなかった」と話した。
 神事は開催する。2月1日に酒造り、6日に酒の口開けをそれぞれ実施する。

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