⚽J2藤枝新体制 新時代切り開く 2023年静岡県勢三つどもえの戦いへ

 今季J2に昇格した藤枝は8日、藤枝総合運動公園サッカー場で新体制会見を開いた。引き続き指揮を執る須藤大輔監督は「超攻撃的スタイルを貫いてJ1昇格を目指し、プレーオフ圏の6位以内を狙う」と目標を掲げた。

J2藤枝に新加入した(前列左から)岡西、山田、新井、大曽根、魚里、平尾(後列左から)小関、工藤、徳永、矢村、上田、北村、アンデルソン=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・小糸恵介)
J2藤枝に新加入した(前列左から)岡西、山田、新井、大曽根、魚里、平尾(後列左から)小関、工藤、徳永、矢村、上田、北村、アンデルソン=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・小糸恵介)

 今季のスローガンは昨季に続き「一体感」で、クラブ史上初めてのJ2での戦いを見据えて副題に「新時代」を添えた。徳田航介代表は「昨季の一体感を引き継ぎ、新たな選手を加えて新しい時代を進みたい」と意欲を燃やす。
 全選手31人中、14人が新加入。昨季の主力の多くが残った上で、各ポジションに即戦力の選手を補強し、戦力は確実に上がった。藤枝を選んだ理由について、大宮から加入したDF山田は「魅力的なサッカーをするチームで、自分が入ってプレーするイメージがわいた」と説明する。
 クラブ理念に「激しい攻撃と組織的守備」と明記したぶれない戦い方に共感した選手が集まり、大迫希強化担当は「ハイプレス、ハイラインのサッカーに必要な運動量と技術があり、藤枝で成功しようと野心を持った選手がそろった」と手応えを示す。
 須藤監督は昨季同様、3・4・3の攻撃的布陣で臨む方針。昨季J3でアシスト王に輝いたMF徳永は「2ボランチ、2シャドーのどこでもできる。今季はJ2でアシスト王を取りたい」と誓いを立てた。

早速始動、初日からハードメニュー
 「ボール保持率65%以上で、結果だけじゃなく内容も求めたい」。超攻撃的サッカーを志向する須藤監督の下、藤枝は練習初日から約2時間、パス回しを中心にハードメニューをこなした。
 「止める」「渡す」の基本を重視しながら須藤監督は速いパスを繰り返し要求。昨季主将を務めた杉田は「始動から試合に直結する練習だった。きつかったが、試合でも苦しい時に判断スピードを出せるかがかぎ」とJ2での戦いをイメージする。
 J1を目指し、昨季J3を勝ち抜いたチームをどう進化させるか。指揮官は「相手守備陣形が整う前に縦へ入れるキーパスの量を増やしたい。自分たちの特長を出すため、個の能力を上げることも必要」と開幕に向けた課題を指摘する。
 半数近くの選手が入れ替わり、レギュラー争いは激烈。ブラジルの名門コリンチャンスでのプレー経験があるFWアンデルソンは「初日から各選手の技術の高さとスピードを感じた。ゴール前でのポジショニングと決定力を生かし、J1昇格に貢献したい」と決意を固めた。

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