静岡人インタビュー「この人」 ランチュウの全国品評会で2位に輝いた 小沢忠幸さん(沼津市)

 昨年、大阪府で開かれた“金魚の王様”と呼ばれるランチュウの愛好家による品評会「第65回日本らんちう協会 全国品評大会」の当歳魚の部で2位に当たる西大関に輝いた。全国での入賞は15大会連続。県勢としては最高成績だった。ランチュウの販売も手がける。46歳。

小沢忠幸さん
小沢忠幸さん

 -どのような大会か。
 「全国からよりすぐりのランチュウが集まり、頭や尾の形の美しさや左右対称であること、八の字を描くよう泳ぐかなどを基準に競う。審査はシビアで、ヒレが少し欠けているだけでも厳しく評価される。当歳魚の部はその年に生まれたランチュウで競う部門で、作り手の力量が問われる難関。約500人が出品した」
 -どんな工夫をしたか。
 「血統管理を行い、体色や体形は与える餌や栄養剤でコントロールしている。私は『フンタン』と呼ばれる頭のこぶが大きく発達して四角く見えるように育てている。大会では1匹当たりの審査時間はとても短いが、その中でも大きなインパクトを与えられたと思う」
 -ランチュウの魅力は何か。
 「時間をかけた分、違いが出せるところ。大会では何万匹に1匹の美しいランチュウが集まる。その中で見た瞬間に『小沢さんの魚だ』と分かるランチュウを目指すことが楽しい。体色で目立たせるのではなく、ごまかしの効かない赤色で勝負し、体形で個性を見せたい」
 -今後の目標は。
 「優勝まであと一歩のところまできている。ランチュウ飼育を始めたのは、趣味で飼育していた父が亡くなったのがきっかけだった。『何でもいいから一番を取れ』という父の口癖を今でも覚えている。優勝して感謝の思いを届けたい」

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