静岡人インタビュー「この人」 「静岡どぼくらぶ」で建設業の魅力を発信する県職員 富田ひかるさん(静岡市駿河区)

 社会インフラを守るため、土木工事の担い手づくりを目指す産学官連携組織の担当者。業界のイメージアップを図る取り組みの中心的な役割を担う。2018年に土木技術職として県に入庁し、島田土木事務所に勤務後、21年4月から交通基盤部建設政策課に所属する。静岡市出身。29歳。

富田ひかるさん
富田ひかるさん

 ―なぜ、土木技術職なのか。
 「小さい頃から工作好きで、ものづくりに興味があった。高校時代に新東名高速道の工事を見学し、大規模な構造物を作る技術者の誇りを感じ、大学で土木学科に進学するきっかけになった。学生時代には東日本大震災の被災地を訪れ、災害を防ぐインフラの大切さを実感した」
 ―どぼくらぶの意義は。
 「毎年のように大規模な災害が起き、インフラ整備や災害復旧で活躍する建設業の重要性は高まっている。従来のインフラは老朽化し、維持補修も必要になる。ICTの導入などを通じて仕事の省力化は進んでいるが、人手不足感はまだ強い。若い人に土木の仕事を就職先に選んでもらえるようにしたい」
 ―主な活動内容は。
 「小中高校の要請を受ける形で県と建設業界が連携し、土木の仕事ややりがいなどを説く出前講座を開催。要望内容に応じてドローン測量やセメントの固め方などの実演も取り入れている。特に力を入れているのは若年層へのアピール。フラミンゴが題材の新キャラクター『インフラミンゴ』をパンフレットに掲載し、親しみが持てるような発信も心掛けている」
 ―業界で女性の活躍は。
 「週休2日制をはじめ働きやすい環境に向けた動きが進み、女性の割合は増えている。女性に限らずいろいろな属性の人が働きやすい職場を目指したい」

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