修復終え住民に披露 観音堂の地獄絵図 掛川・貞永寺

 掛川市東大坂地区の観音堂に所蔵されている「十王・地獄絵図」が28日、観音堂近くの貞永寺で展示された。冥界で死者の生前の行いを裁判する10人の王と地獄が表現されている。

修復された十王・地獄絵図=掛川市大坂の貞永寺
修復された十王・地獄絵図=掛川市大坂の貞永寺

 観音堂の再建に合わせて地獄絵図の修復が行われた。区によると作者は不明で、江戸時代後期に制作されたとみられる。赤い顔をした閻魔(えんま)王の絵では左下に舌を抜かれる人の姿が描かれている。
 節分祭も行われた貞永寺には子どもから大人まで多くの地域住民が集まり、10枚の絵を興味深そうに見ていた。区長の中田繁之さん(69)は「無言で道徳を示唆しているような伝える力の強い絵。地域の宝として大切にしたい」と話した。

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