家庭ごみ減へ事業強化 浜松市 堆肥、資源化促進

 浜松市は2023年度、家庭ごみの減量に向けた事業を強化する。生ごみの堆肥化や剪定(せんてい)枝の資源化などを促進する計画。家庭ごみ処理の有料化の検討と並行して減量策も積極的に推進し、総量の削減に取り組む。新規・拡充事業の関連費用として当初予算案に計約5600万円を計上する方針を固めた。

浜松市役所
浜松市役所

 21年度に行った家庭から出た可燃ごみの内訳調査では、生ごみが36・3%と最も割合が高かった。家庭ごみ処理の有料化議論が進んだ22年度は、市が無料配布している生ごみ堆肥化容器への応募が急増したため、23年度は配布数を22年度の約2倍となる1800個に拡充し、家庭での処理を促進する。
 再利用を目的に家庭から出た剪定枝や関連する草や葉などを受け付けている「みどりのリサイクル」は清掃工場など現在の市内6カ所に加え、実験的に住宅街の近隣に2カ所開設し、家庭ごみとしての排出ではなく、資源化を促す。このほか実証事業として、民間の資源物回収拠点がない地域に古紙回収の拠点を設けたり、連絡ごみとして排出されていた木製家具類のリサイクルを促したりする事業にも新たに取り組む。
 家庭ごみ処理の有料化を巡っては、市が22年の市議会11月定例会で、物価高騰など現在の社会・経済情勢を踏まえて22年度中の関連条例案の市議会提出を見送り、23年9月定例会をめどに提出したい意向を示している。

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