藤枝市 丸七製茶の工場敷地に観光拠点 旧街道、茶文化を発信 

 藤枝市の北村正平市長は1日、抹茶スイーツ店「ななや」を展開する製茶問屋の丸七製茶(島田市)と連携し、藤枝市西部に位置する上青島地区の同社工場敷地で、日本遺産の旧東海道や藤枝の茶文化を発信する観光拠点づくりを進める方針を明らかにした。今夏から施設整備に着手し、2024年春の開業を目指す。
 市議会2月定例会本会議で、植田裕明氏(藤新会)の一般質問に答えた。
 同社は島田市との市境に近い旧東海道沿いに工場を構える。同社から工場敷地前の街道沿いに残る日本遺産の構成文化財「東海道松並木」の景観を生かした新たな観光施設の整備の提案があった。
 松並木沿いに宿場町を連想させる門扉を設置する。市によると、インバウンド(訪日客)向けに、日本庭園や茶畑などを一体にした店舗も新設し、旧東海道宿場町や藤枝の茶文化を紹介する。
 開業すれば、宿場町の東の入り口である岡部宿や市中心部の藤枝宿に加え「西の玄関口」となる観光拠点が実現する。市は政府の地方創生交付金を活用し、整備を支援する。シェアサイクルの「ステーション」と呼ばれる駐輪場の設置や、周辺の回遊性向上に向けた環境づくりも官民連携で進める方針。

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