浜松市長選、新人2人の構図固まる 現路線継承か刷新か 

 26日に告示される浜松市長選は元総務省課長の中野祐介氏(52)=自民、公明推薦=に加え、市民団体代表の嶋田博氏(74)=共産推薦=が10日に立候補を表明し、無所属の新人2人による選挙戦の構図がほぼ固まった。16年ぶりに新たな市政のかじ取り役を決める選挙で、現市政の路線継承か、刷新かを問う戦いになりそうだ。投開票は4月9日。
 中野氏は自民党と市内経済界の一部が連携して擁立し、市長を4期16年務めて今期で退任する鈴木康友氏が実質的な後継指名を行った。幅広い支援態勢づくりを目指し、連合静岡などの団体や企業の推薦も取り付けた。
 「浜松をもっともっと元気に」との合言葉を前面に、産業振興や安心・安全のまちづくり、地域の活性化に力を注ぐ考えだ。昨年11月の出馬表明以降、各地の会合や企業を精力的に回り、知名度の向上と支持拡大を図る。
 嶋田氏は鈴木氏に敗れた2015年以来、2度目の挑戦となる。中野氏が鈴木市政の路線を大筋で継承するとみて「現市政の刷新が必要」と強調。市が検討中の家庭ごみ処理の有料化反対、県が同市西区に整備する野球場の中止、大企業への補助金廃止を訴える。
 支援母体の共産党は無投票阻止を掲げ、市民団体と連携して対抗馬擁立を進めた。告示まで半月と迫る中、嶋田氏が出馬を決意。現市政の批判票や無党派層の取り込みを急ぐ。

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