巨大沈没船 愛され30年超 美しい魚礁、海中演出 熱海港沖ダイビングスポット

 熱海港沖の水深約25メートル、30年以上にわたりダイバーたちの人気を集める巨大な沈没船が鎮座している。色とりどりの魚に囲まれた沈没船が海中探検の雰囲気を演出する、国内では類を見ないダイビングスポットとしてダイバーを魅了し続けている。

水深約25メートルに沈む「旭16号」の船首付近=熱海市沖
水深約25メートルに沈む「旭16号」の船首付近=熱海市沖
骨組みがむき出しになった船体の周りを多くの魚たちが泳ぐ
骨組みがむき出しになった船体の周りを多くの魚たちが泳ぐ
水深約25メートルに沈む「旭16号」の船首付近=熱海市沖
骨組みがむき出しになった船体の周りを多くの魚たちが泳ぐ

 船名は「旭16号」。1986年、作業中に沈んだ砂利運搬船だ。全長約81メートル、幅約18メートル、重量は約5千トンと沈没船としては国内最大級。船は中央部あたりで前後に折れていて、サクラダイやネンブツダイ、イサキなどが多く集まる魚礁になっている。
 地元で50年以上ダイビングを続けるガイドの国次秀紀さん(73)は沈んだ当時から船を見守ってきた。近年は経年劣化や大きな台風の影響で崩壊が進んでいるという。「沈んでから10年ほどかけて魚が増え、美しい魚礁になった。今の状態を見られる時間は限られているかもしれない」と話す。

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