政令市長選 関心に温度差 静岡96%/浜松48% 有権者アンケート

 26日告示の静岡、浜松両政令市長選に対する市民の関心を探るため、静岡新聞社は22~24日、JR静岡、浜松両駅周辺などで両市25人ずつの有権者に聞き取りによるアンケート取材を行った。新市長に期待することは、静岡市では「市の魅力向上」や「県との連携強化」、浜松市では「交通インフラ整備」「中心街などの地域活性化」を挙げる人が多かった。

政令市長選有権者の声
政令市長選有権者の声

 市長選への関心の有無を尋ねると、無所属の2氏と共産公認候補による争いが予想される静岡市ではほぼ全員の24人(96%)が「関心がある」と回答。一方、無所属の自民、公明推薦候補と共産推薦候補の一騎打ちになりそうな浜松市では「関心がある」とした人は12人(48%)と半数を下回った。
 「新たな市長に期待すること」を自由に述べてもらう質問で、静岡市では5人(20%)が「市の魅力向上」を挙げた。葵区の会社員相磯貴之さん(46)は市がアリーナ誘致を目指すJR東静岡駅北口の市有地について「一等地を活用し、多くの人を集客できる施設を造ってほしい」と話した。田辺信宏市長は川勝平太知事との不協和音がしばしば取り沙汰されてきたこともあり、3人(12%)が「県との連携強化」を期待。葵区の会社員副田龍太さん(47)は「市は県ともっと連携を取るべきだ。リニア中央新幹線問題も解決に向けて、落としどころを見つけてほしい」と求めた。
 浜松市では最多の6人(24%)が「交通インフラの整備」を要望した。浜北区の無職岡田憲子さん(76)は「バス路線も減り、公共交通網が弱い。私鉄の各駅に駐車場を作るとか、利便性を高めるべき」と訴えた。3人(12%)は「中心街などの地域活性化」を挙げた。4月から団体職員として働き始める中区の鈴木楓佳さん(24)は「閉業した店舗が多く、街中が寂しい」と嘆いた。
 最も関心ある分野を選択肢から一つ選ぶ質問では、静岡市は昨年9月の台風15号の被害が大きかったため「防災対策」が6人(24%)と多く、次いで「子育て支援」と「医療・福祉」が各5人(20%)。浜松市では「医療・福祉」7人(28%)、「子育て支援」6人(24%)、「施設・インフラ整備」4人(16%)が上位だった。

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