記者コラム「清流」 おやつ再開の春

 息子が通う静岡市内の放課後児童クラブで、新型コロナ対策として中止されてきたおやつ提供が再開された。
 おやつ中止の間、帰宅後の夕食準備の時間が憂鬱(ゆううつ)だった。空腹とお菓子の誘惑から、夕食前におやつを欲しがる息子。我慢させたら不機嫌になり、エネルギー切れで宿題が手につかない。おやつを少量でも食べさせたら夕食を残しがちになり、就寝前に空腹になる。どちらを選んでも彼にとってベストとは言えなかった。コロナ対策ゆえと理解しつつ、母としてもやるせない気持ちだった。
 対策が緩和されてきている。おやつだけでない。行事中止、マスク着用、給食黙食…。たくさん我慢してきた子どもたちに、コロナ前は当たり前だった子どもらしい生活を取り戻してあげたい。
 (教育文化部・鈴木美晴)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞