⚽J2藤枝MYFC DF鈴木翔太 正確フィード、連敗ストップ貢献
最終ラインからゴールを演出するレフティー。J2藤枝で藤枝市出身のDF鈴木翔太(26)が正確なフィードで、連敗ストップに貢献した。「自分から攻守の流れをつくりたい」。地元の声援を受け、背番号3がチームに活力を与えている。
3連敗して敵地に乗り込み、3-0で快勝した前節山口戦。試合を決めたのは左DF鈴木翔の一蹴だった。後半41分、ボールを持って前進すると、逆サイドを駆け上がるウイングバック(WB)久保の足元にロングパスをぴたりと合わせた。久保はスピードを緩めることなくクロス、中央に走り込んだFW矢村がダメ押しの3点目を挙げた。
「取り組んできたことが結実したゴール。3人の特長が出た」。須藤監督が手放しでたたえた“美しい得点”。鈴木翔も「キャンプから狙っていた形」と胸を張った。
藤枝の武器は久保、榎本の両WBで、2人の突破力を生かすにはサイドチェンジが有効。昨季、長短の配球で試合をつくったボランチ鈴木惇がリトアニア1部に移籍し、誰が“演出家”を継ぐかはチームの大きなテーマだった。鈴木翔は縦へのキーパスを同サイドの榎本にも通し、攻撃にリズムを生んでいる。
次節の相手は首位の町田で強力な外国人FWを抱える。「ボールを保持し、また高い位置で奪えば、フィードが蹴りやすい。FWとのバトルに勝ち、90分間、集中を切らさず戦いたい」。チームでも個人でも目標とするJ1へ、決意を固める。