静岡人インタビュー「この人」 ウニの魅力発信に取り組む 小西香代子さん(伊豆市)
沼津市の水族館あわしまマリンパークの飼育課魚類主任兼営業企画課係長。“ウニコンサルタント”を自称し、ウニの生態のおもしろさを伝える企画を立案する。骨格標本の製作やウニに関する掲示物の作成も一手に担う。岡山県出身。37歳。
-どのような発信を。
「菓子パンのような見た目のウニにちなみ『ウニのカシパンまつり』を毎年企画している。骨格の展示や飼育員が生態を解説するバックヤードツアー、ウニをデザインした皿のプレゼントなどを展開する。普段もウニの生態展示や解説板の制作などを担当し、交流サイト(SNS)でも紹介している」
-ウニの魅力は。
「『スカシカシパン』や『タコノマクラ』など名前も面白いウニが多い。骨格のデザインがユニークで、美しいフォームから生態の奥深さや機能美を感じる。標本を作るために塩素につけている間は、どんな骨格が見られるのだろうかとワクワクしている。一晩では語り尽くせない」
-なぜウニ好きに。
「7年ほど前に雑貨店でウニの骨格を見かけ、デザインが目に留まった。外見から入ったが、ウニについて調べていくうちに、部位によってトゲの役割が違ったり、素早く動き回るウニもいたりすることを知り、多様な生態や効率を突き詰めた体の仕組みに引かれた」
-活動の反響は。
「北海道からウニファンが訪れてくれたり、市外の小学生がウニを目当てに来てくれたりと知名度は上がってきている。やっと時代がウニに追い付きつつある。ウニの代わりに『ありがとう』を伝えたい。今後もウニの良さを伝えて水族館の『ウニ化計画』を進めたい」