徳川家康が乗った「竹駕籠」展示 関ケ原の戦いで使用 静岡・久能山東照宮博物館

 徳川家康が天下分け目の関ケ原の戦いで使用したと伝わる乗り物「竹駕籠(たけかご)」(重要文化財)の特別展示が17日、静岡市駿河区根古屋の久能山東照宮博物館で始まった。公開は戦後初で、夏頃まで展示するという。

弾痕が残る竹駕籠=静岡市駿河区の久能山東照宮博物館
弾痕が残る竹駕籠=静岡市駿河区の久能山東照宮博物館

 竹駕籠は骨組みが竹、屋根が植物「アンペラ」製の簡素なつくりで幅約70センチ、奥行き約80センチ、高さ約1メートル。日本画家の前田青邨の作品「関ケ原の家康」(名都美術館蔵)のモデルとされ、東照宮の目録には戦場で使われたとの記述が残る。右底部には銃弾が貫通した直径20センチ弱の穴が残り、戦の激しさがうかがえる。
 桃山~江戸時代の現存する乗り物は珍しく、大河ドラマ「どうする家康」の放送による関心の高まりもあり、公開が決まった。
 竹駕籠の展示に合わせ、家康が関ケ原の戦いで着用した甲冑(かっちゅう)「歯朶具足(しだぐそく)」、江戸幕府15代将軍の徳川慶喜の油絵「日本風景」「西洋風景」も展示している。

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