指定難病の漫画家寺田さん(磐田市) 集大成2冊全国販売 よりどころとなる作品に

 治療法が確立されていない指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う漫画家寺田浩晃さん(27)=磐田市福田=のコミック2冊が19日、全国の書店で発売される。2022年に執筆した自身初のコミックは、主に県内で販売されていて「全国に届けたい」と続けてきた活動が結実した。

短編集「黒猫は泣かない。新装版」((c)寺田浩晃/双葉社)
短編集「黒猫は泣かない。新装版」((c)寺田浩晃/双葉社)
漫画アプリで連載中の「三途の川アウトレットパーク(1)」((c)寺田浩晃/小学館)
漫画アプリで連載中の「三途の川アウトレットパーク(1)」((c)寺田浩晃/小学館)
短編集「黒猫は泣かない。新装版」((c)寺田浩晃/双葉社)
漫画アプリで連載中の「三途の川アウトレットパーク(1)」((c)寺田浩晃/小学館)

 出版されるのは、県内で取り扱っていた書籍に加筆、修正した短編集「黒猫は泣かない。新装版」(双葉社)と、漫画アプリ「サンデーうぇぶり」で連載されている作品「三途(さんず)の川アウトレットパーク①」(小学館)。短編集については、購入者のみが閲覧できる音声付きの漫画や楽曲付きの動画をネットで見られるという。
 寺田さんは18年漫画家として活動を始めたが、多忙で体調を崩し、翌年病を発症。本出版の夢を目標に闘病を続け、21年から動画投稿サイト「ユーチューブ」で漫画の発信を始めて話題になった。「これまでの活動の一つの集大成。生きづらい人のよりどころとなる作品を一貫して描き続けたい」と語った。
 発売を記念して19~23日、磐田市の中央図書館で寺田さんのこれまでの作品を紹介する展示会を開催する。

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