記者コラム「清流」 御前崎の未来を思う

 多彩な花々が咲き誇り、鳥や蝶が舞う-。御前崎港の一角にある港湾緑地「御前崎エコパーク」。約2.5ヘクタールの敷地に約400種の草花が植栽され、四季折々の自然が人々を魅了する。
 植物を管理するのは住民有志約40人でつくる「御前崎エコクラブ」だ。20年以上前は放棄地だったが、地道な作業で再生。花壇は手入れが行き届き、近年は地元の中学生も活動に加わる。山本貴美枝会長は「自分たちの努力で地域をもっと良くしたい」と語る。
 一方、御前崎市は長年、原発中心の産業に頼ってきた。東日本大震災以降、浜岡原発の再稼働や課題解決は見通せず、原発依存しない施策が求められている。
 郷土に誇りを持ち、住民の手で築くまちづくり。エコパークには、御前崎の未来に必要不可欠な要素が詰まっている。
(御前崎支局・市川幹人)

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