4期16年「やりがいのある場所、悔いはない」 鈴木康友浜松市長最後の定例会見

 任期満了で今月末で退任する鈴木康友浜松市長は27日、最後の定例記者会見に臨み、4期16年の市政運営を振り返って「常に全力で取り組んできた。やりがいのある場所だった。悔いはない」と述べた。今後の市の発展に向けては「やらまいか精神で常に新しいことにチャレンジし、まちを活性化してほしい」と次期市政や市民にエールを送った。

退任前の最後の定例記者会見を行う鈴木康友市長=27日、浜松市役所
退任前の最後の定例記者会見を行う鈴木康友市長=27日、浜松市役所

 鈴木市長は「無力感を感じていた」という野党の衆院議員時代とは打って変わり、市長職は「政策を次々と実現できた。楽しい仕事をさせてもらった」と振り返った。その上で、最も印象深い出来事として、10年以上の議論を経て決定した行政区再編を挙げた。
 県が遠州灘海浜公園篠原地区に整備する野球場、静岡大と浜松医科大の運営法人統合・大学再編については「次の市長に前に進めてほしい。持続可能な市政運営とともに、しっかりと引き継ぎたい」と託した。
 浜松について「市民に活力があり、資源に恵まれている。ものすごいポテンシャルがある」と胸を張る。政令市の幸福度ランキングや大都市別健康寿命が1位になったことには、「健康で幸福に暮らせるプラットフォームができている。市民がそれを誇りに、さらに住みやすいまちにしてほしい」と期待した。
 2007年の就任当初は不安だったことも明かし、鈴木市政を支えてきた職員らに対する感謝を語った。一方、自身の政治の「核」として挙げたのは、松下政経塾の創始者松下幸之助氏の「首長には経営感覚が必要」との教え。退任後の道に関しては「培ったネットワークや経験を生かして活動する。終生現役という思いだ」と笑顔を見せた。

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