空襲犠牲の生徒ら追悼 浜松・西遠女子学園 平和の大切さ考える

 浜松市中区の西遠女子学園中・高は12日、太平洋戦争で亡くなった生徒と教員を追悼する「殉難学徒慰霊式」を校内で行った。全校生徒約320人が犠牲者を悼むとともに、昨年2月から続くロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、平和の大切さを考えた。

慰霊式で、殉難学徒らを追悼する代表生徒=浜松市中区の西遠女子学園中・高
慰霊式で、殉難学徒らを追悼する代表生徒=浜松市中区の西遠女子学園中・高

 同校によると、太平洋戦争末期の1945年4月30日と5月19日、米軍爆撃機による浜松市への空襲で、軍需工場に学徒動員されていた生徒29人と引率教員1人が亡くなった。式では、生徒が持ち寄った花々や手作りの折り鶴を飾った祭壇を前に、出席者が黙とうをささげ、殉難生徒らを悼む歌を合唱した。
 高校生徒会の谷山栖美礼会長(2年)は「世界中の人々が平和を感じられる日の到来を目指し、小さな努力を重ねたい」と誓いの言葉を述べたのに続き、各学年の代表が平和について考えた作文を発表した。同高3年の山本華さんは日本が世界で唯一の被爆国と言及し、「戦争がいかに残酷で、無意味なものかを世界へ発信することが必要。平和を守るために私は選挙に行く」と力強く語った。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞