富士通沼津工場 敷地緑化で総理大臣賞 教育や交流に活用評価

 富士通沼津工場(沼津市宮本)が緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰を受けた。工場の受賞は同市内初、県内4件目。愛鷹山の麓に位置する工場敷地内の緑地を、住民の交流や子どもたちの環境教育の場として積極活用していることが評価された。

富士通沼津工場敷地内に広がる緑地。環境教育の場にもなっている=沼津市宮本
富士通沼津工場敷地内に広がる緑地。環境教育の場にもなっている=沼津市宮本

 コンピューターのソフト開発などを担う同工場は敷地面積約53・5万平方メートルで、80%が緑地。1976年の操業当時、「自然環境の保全と公園のような地域形成」をコンセプトの一つに掲げた。従業員や地域住民が豊かな自然を体感できる場所にするため、ビオトープや遊歩道などの整備を続けてきた。
 緑地の大部分を一般開放し、小学校の遠足の目的地や花見スポットになっている。茶摘みフェスティバルなど住民向けイベントも開催している。
 敷地内では希少種を含め多くの動植物が生息している。得居雷太工場長(55)は「脱炭素や生物多様性にも貢献できるよう取り組みたい」と展望を語る。
 (東部総局・矢嶋宏行)

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