⚽藤枝MYFC 24歳ドリブラー MF久保藤次郎「超えられない壁はない」【しずスポ】

 新たな地平を目指し、J2藤枝の“翼”がもがいている。チームの武器として右ウイングバックを務めるMF久保藤次郎(24)。ルーキーだった昨季J3で10得点を挙げてブレークしたが、今季はここまで3得点。「J2で無双になり、J1で活躍したい」。目標に向け、進化を誓う。

藤枝―千葉 前半、ボールを追う藤枝の久保=4月12日、藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・宮崎隆男)
藤枝―千葉 前半、ボールを追う藤枝の久保=4月12日、藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・宮崎隆男)
MF久保藤次郎選手
MF久保藤次郎選手
長崎戦で攻め込む藤枝・久保(右)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・小糸恵介)
長崎戦で攻め込む藤枝・久保(右)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・小糸恵介)
甲府戦に臨む藤枝・久保(24)=甲府市のJITリサイクルインクスタジアム(写真部・小糸恵介)
甲府戦に臨む藤枝・久保(24)=甲府市のJITリサイクルインクスタジアム(写真部・小糸恵介)
MF久保藤次郎選手
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MF久保藤次郎選手
MF久保藤次郎選手
藤枝―千葉 前半、ボールを追う藤枝の久保=4月12日、藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・宮崎隆男)
MF久保藤次郎選手
長崎戦で攻め込む藤枝・久保(右)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・小糸恵介)
甲府戦に臨む藤枝・久保(24)=甲府市のJITリサイクルインクスタジアム(写真部・小糸恵介)
MF久保藤次郎選手
MF久保藤次郎選手


 切れ味鋭いドリブル突破と右足の正確なキックが魅力のプレーヤー。「静岡三国決戦」でチームは連敗したが、いずれも経験豊富なDF清水の吉田、磐田の松原とマッチアップし、何度も抜き去って好機をつくった。ただ、本人に満足感はなく、「J2だと自分の状態が100%じゃないと通用しない。今季は“消えてる試合”もある。ムラをなくし、平均値を上げたい」と足元を見つめる。
 エリートコースを来たわけじゃない。愛知県出身で中学、高校はJ1名古屋の下部組織に入れず大学も関東に行く希望があったが中京大へ。「『プロは難しいかも』って思った時期もあった」。
 大学卒業を見据え、磐田に練習参加したがオファーはもらえず、先に熱心な誘いがあった藤枝入りを決めた。特別指定で大学4年からリーグ戦に出場しプロ1年目でレギュラーに。「試合に出ることで成長できる。藤枝には恩がある」。昨季後には他クラブから移籍の打診があったが、断って残留した。
 「自分の間合いを取れば、突破できる」と自信を示すが、今季は相手DFに縦のコースを切られ、持ち味を出せない場面も。「相手のポジションを見てパスを受ける位置を変え、左足のカットインも見せたい」。ドリブルを磨くだけじゃなく、プレーの幅を広げようと模索する。
 クロスにも信念を持つ。前節徳島戦では2アシスト。「強いチームはクロスから簡単に得点を決める。自分も質のいいボールを上げ、相手に『これはしょうがない』と思わせたい」と高みに視線を向ける。
 選手を育てながら勝つのがクラブの基本方針で、若手が上のリーグを目指すのを妨害する意思は須藤監督にも強化部にもない。「サッカー人生で今が一番充実している。守備力も上げ、相手の脅威になりたい」。藤枝の藤次郎は将来を見据え、次の一戦に全力で臨む。

 くぼ・とうじろう 1999年4月5日生まれ。愛知県出身。帝京大可児高から中京大を経て藤枝に加入。2021年から特別指定選手として公式戦に出場し、プロ1年目の22年はJ3で30試合に出場し、10得点を挙げた。167センチ64キロで利き足は右。同期で左サイドの榎本啓吾とともにウイングバックとして攻撃の要を担う。

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