家康にならい親子で「茶詰めの儀」体験 静岡、新茶熟成

 徳川家康が新茶をつぼに詰めて夏季に冷涼地で保管・熟成させて愛飲していたという故事にちなんだ親子体験会「本山My茶つぼ『茶詰めの儀』」が4日、静岡市葵区の市歴史博物館で開かれた。大河ドラマ放送による家康への関心の高まりを受け、市やJA静岡市でつくる「駿府本山お茶まつり委員会」が10年ぶりに開催した。

熟成させるため、茶をつぼに詰める参加者=静岡市葵区の市歴史博物館
熟成させるため、茶をつぼに詰める参加者=静岡市葵区の市歴史博物館

 家康は大御所として駿府城で暮らしていた晩年、新茶を海抜1200メートルほどの井川(同区)の大日峠付近に建てたお茶蔵で厳重に管理し、秋に城へ届けさせて熟成した豊かな風味の茶を楽しんだと伝わる。
 同委員の小島康平さん(70)=小島茶店代表=による講話後、参加した市内の親子約30組は新茶の紙袋を茶つぼにしまい、湿気や酸素による傷みから守るためつぼの中を保護用の茶葉で満たしてふたを閉めた。
 参加者の茶つぼは同委員会が今月上旬、復元された井川のお茶蔵へ運ぶ。11月に参加者の元へ戻る予定。兄弟で挑戦した市立南藁科小3年の斉藤一輝さん(8)は「弟たちのお茶と飲み比べるのが楽しみ」と声を弾ませた。

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