⚽J2藤枝 大宮に勝利、総力戦耐える リーグ第20節
明治安田J2リーグは11日、各地で第20節の11試合が行われ、藤枝は大宮に3-2で勝利した。
①NACK5▽観衆3427人
藤枝 8勝4分け8敗(28) 3(3―1 0―1)2 大宮 4勝2分け14敗(14)
▽得点者【藤】榎本(2)岩渕(3)渡辺(11)【宮】泉沢(2)柴山(2)
【評】藤枝は敵地で大宮からしぶとく勝ち点3をもぎ取った。
前半は右サイドから続けて好機をつくった。先制点は18分、久富のクロスに榎本が走り込んだ。24分、31分にはいずれも久保のクロスを岩渕、渡辺が決めて追加点を挙げた。その後も攻勢だったが、41分に不用意なプレーから失点した。
後半2分にも失点すると、相手の勢いが増して苦しい展開に。終盤は猛攻を受けたが、GK上田が好セーブを連発して守り切った。
守護神 窮地救う
試合終了の笛とともにピッチに倒れ込んだのは、勝った藤枝の選手たちだった。終盤の猛攻を、総力戦で耐え抜いての勝利。須藤監督は「最後の際で勝負できた」と胸をなで下ろした。
前半は面白いようにパスがつながった。前半の3得点はいずれも右サイドから。MF久保とDF久富が連動して1タッチパスをリズムよく回し、大宮の守備を切り裂いた。決勝点を挙げたFW渡辺は「相手の弱点を突き、練習通りの形を出せた」と振り返った。
流れを変えたのは一つのミス。DF工藤が自陣深くでボール処理をもたつき、前半41分に失点。後半開始早々にも失点すると、楽勝ムードが吹き飛んで一気に劣勢に。「気の緩みから受け身に回り、自分たちを苦しめてしまった」。久保は前半の2アシストより後半の展開を反省した。
2-0から逆転負けしたアウェー山形戦がよぎったが、終了間際にスーパーセーブでチームを救ったのはGK上田。連続してシュートを防ぎ、最後はゴールラインを割ったかと思われたボールをかき出した。
古巣との対決で激しいブーイングを浴びたが、「期待の表れ」と不敵な笑みを浮かべた守護神。「押し込まれてもボールをつなぎ、自分たちの時間をつくれたのが勝因」と分析し、「目標のプレーオフ圏に向け、きょうの経験を生かしたい」と先を見据えた。