多様性の虹 静岡県内にも 浜松で性的少数者らパレード

 LGBTなどの性的少数者らが差別や偏見のない社会の実現を訴えながらパレードする「はままつレインボープライド」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が11日、浜松市中区の中心街で繰り広げられた。市内を中心に県内外から集まった性的少数者や支援者ら約300人が小雨の中、「ハッピー・プライド」とかけ声を響かせ、笑顔で中心街を練り歩いた。

「ハッピー・プライド」のかけ声でパレードを行う参加者=浜松市中区(浜松総局・山川侑哉)
「ハッピー・プライド」のかけ声でパレードを行う参加者=浜松市中区(浜松総局・山川侑哉)

 性的少数者らのパレードは国内外で開催されているが、県内では初めて。若い世代のトランスジェンダー当事者に対し、地元にも仲間や支援する人がいることを伝える意味も込めて、1年前から準備してきた。
 参加者は音楽に合わせ、性の多様性を象徴する虹色の旗を振ったり、「誰もが生きやすい社会に」などと書かれたプラカードを掲げたりしながら、新川モールを発着点にゆりの木通りや鍛冶町通りといった大通りを巡る約1・5キロのコースを50分かけてパレードした。沿道には応募に漏れた当事者や支援者らも駆け付け、一緒に虹色の旗を振って盛り上げた。
 トランスジェンダー当事者で、実行委代表の鈴木げんさん(48)=天竜区=は「感動した。今日まいた多様性の種の花を咲かせ、差別のない浜松、多様性が当たり前の浜松にしていきたい」と話し、来年以降の継続開催にも意欲を見せた。

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