防災アプリで避難先を確認 静大准教授ら開発 付属浜松小で初授業

 静岡大教育学部の藤井基貴准教授の研究室はこのほど、企業と共同開発した防災アプリ「クロスゼロ」を使った授業を浜松市中区の静岡大付属浜松小で行った。アプリの地図上に洪水や津波の際に想定される浸水の深さや避難所の位置が表示され、災害時にどこに避難すべきかを考えた。

学生(中央奥)に助言を受け、防災アプリを使ってクイズの解答を考える児童=浜松市中区の静岡大付属浜松小
学生(中央奥)に助言を受け、防災アプリを使ってクイズの解答を考える児童=浜松市中区の静岡大付属浜松小

 富士市のIT企業「建設システム」と開発したアプリで、学校の授業に使ったのは初めて。この日は藤井研究室の大学院生2人がクイズを交え、5年生約70人を指導した。児童はタブレット端末を使い、防災情報の種類や活用法を学んだ。
 大学院生は避難所と避難場所のピクトグラム(絵文字)が違うことを説明。アプリの地図に表示されるピクトグラムなどから、浜松小に近い避難所3カ所を探し、想定収容人数の合計値を計算するクイズなどを出題した。児童は浜松市内で想定される津波の浸水深や洪水発生が想定されるエリアなども調べた。
 瀬戸海優さん(10)=同市中区=は「身近な商業施設の周辺も洪水の危険性があると知って驚いた」と話した。藤井准教授は「防災情報を収集する基本的なスキルとリテラシー(情報を理解・活用する能力)を高めてほしい」と期待した。

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