御前崎市の一部市議 予算議決3カ月で計画変更要望 幼保こども園再編統合 「思慮欠く」と陳謝

 御前崎市議会(定数15)の議長ら7人が5月末、本年度一般会計当初予算に計上された御前崎・白羽地区の幼保こども園の再編統合事業について、実施スケジュールや新設園の運営方法を見直すように柳沢重夫市長に要望していたことが分かった。市議側が予算議決からわずか3カ月で執行部に計画変更を求めるのは異例。20日に開かれた6月定例会予算決算審査特別委員会で、要望に参加していない阿南澄男委員長が議決権限の重みを自覚していない無責任な行動だとして一部市議に猛省を促した。
 同事業は白羽幼稚園と白羽保育園、御前崎こども園を統合し、民間が新設園を設立運営する内容。市は7月から事業者選定の公募を始めると説明した上で当初予算案に施設の設計補助費700万円を計上し、市議会は賛成多数(反対1)で可決していた。
 しかし、河原崎恵士議長ら7人は5月31日、市長室を訪れ、「今進めたら各方面に迷惑がかかる」「公設の方がいい」などと柳沢市長らに慎重な対応を求めたという。予算決算審査特別委で行動の真意を問われた河原崎委員は「思慮に欠けていた」と陳謝。要望活動に加わった桜井勝委員は「運営手法が公設民営だと思っていた」と釈明し、斎藤佳子委員は「住民の意見を伝えた」と理解を求めた。
 阿南委員長は「執行部や市民からの信頼を失う行動だ」と述べ、議会内部で原因究明していく考えを示した。

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