涼届ける白いすだれ 手延べそうめん生産最盛期 浜松市北区
浜松市北区引佐町で特産品「遠州手延べ麺」を生産する製麺所「いなさの郷」で、夏本番を前に半生タイプの手延べそうめん作りが最盛期を迎えている。中元贈答用に需要が高まり、作業場には“白いすだれ”が連なる。
加藤剛社長(46)は連日午前4時半ごろから小麦粉に塩と水を加えてこねる作業に励む。木製ざおにつるされた麺を2本の長い箸で延ばし、麺同士が張り付くのを防ぐ「箸入れ」などを行い、計23の工程を父の通夫さんや作業員らと手際よくこなしている。
加藤社長によると、手延べでそうめん作りを行うのは県内で唯一という。「舌触りやのどごしの良さが自慢。涼を感じてもらいたい」と話す。
半生タイプの生産は7月末ごろまで続き、多い日で1日2500~3000食ほどを手がける。通販や市内のスーパーなどで販売している。