価値継承へ決意新たに 富士山世界遺産登録10年 静岡、山梨両県が式典

 静岡、山梨両県などは22日、富士山の世界遺産登録10年を記念する式典を東京都内で開いた。静岡の川勝平太、山梨の長崎幸太郎両知事が「富士山の普遍的価値を守り伝えながら、世界に冠たる地域への発展を目指す」との共同宣言を発表し、関係者約350人と共に環境保全や価値継承への決意を新たにした。

共同宣言に署名をした川勝平太静岡県知事(右)と長崎幸太郎山梨県知事=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
共同宣言に署名をした川勝平太静岡県知事(右)と長崎幸太郎山梨県知事=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
記念式典を前に取材陣の質問に答える川勝平太静岡県知事(右)と長崎幸太郎山梨県知事=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
記念式典を前に取材陣の質問に答える川勝平太静岡県知事(右)と長崎幸太郎山梨県知事=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
富士山から発信する持続可能な社会の実現をテーマにパネルディスカッションするパネリストら=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
富士山から発信する持続可能な社会の実現をテーマにパネルディスカッションするパネリストら=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
共同宣言に署名をした川勝平太静岡県知事(右)と長崎幸太郎山梨県知事=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
記念式典を前に取材陣の質問に答える川勝平太静岡県知事(右)と長崎幸太郎山梨県知事=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)
富士山から発信する持続可能な社会の実現をテーマにパネルディスカッションするパネリストら=22日午後、東京都(写真部・宮崎隆男)

 川勝知事は2013年6月の登録決定の瞬間を「感動的だった」と振り返り、今後に向けて「日本の自然と文化の顔として恥ずかしくないよう具体的課題を地道に解決する」と述べた。長崎知事は7月1日からの富士山夏山シーズンで多くの登山者の来訪が見込まれることを念頭に「(過剰な数の観光客が訪れる)オーバーツーリズムを解消し、富士山本来の価値を取り戻すための取り組みを加速させる」と決意を語った。
 元文部科学相の遠山敦子静岡県富士山世界遺産センター館長もあいさつで富士山の「過剰利用」是正の必要性に触れた。青柳正規富士山世界文化遺産学術委員長の基調講演や専門家によるパネルディスカッションが行われ、来場者は富士山の持つ価値や保全手法への認識を深めた。

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