⚽J2藤枝 若手積極起用 成長促す 須藤監督「長所引き出す」

 超攻撃的スタイルを掲げるJ2藤枝の須藤大輔監督(46)が若手を積極的に起用し、成果を上げている。今季の大卒新人4人はすべてリーグ戦前半までに出場を果たし、定位置争いに加わる。「年齢に関係なくいい選手を使うだけ。互い刺激し合って伸びている」。指揮官は確かな手応えを感じている。

各ポジションで激しく定位置を争う(左から)J2藤枝大卒新人のDF山原、MF小関、MF平尾=藤枝MYFCサッカー場
各ポジションで激しく定位置を争う(左から)J2藤枝大卒新人のDF山原、MF小関、MF平尾=藤枝MYFCサッカー場

 ルーキーで14試合に出場して存在感を示すのはMF平尾。シャドーとボランチで技術の高さを発揮している。DF山原とGK北村も10試合に出場してレギュラーを狙っている。
 MF小関は4試合出場にとどまってまだスタメンがないが、「悔しさはあるが、やるべき課題は明確で自分を見失うことはない。監督は練習をしっかり見てくれ、調子が良ければチャンスが来る」と信頼を寄せる。実際に前々節熊本戦でベンチ外だった山原が前節秋田戦で先発し、逆に熊本戦でスタメンだった平尾は秋田戦でベンチを外れるなど、“2段階の昇降格”が頻繁にある。
 20歳のMFペドロ、19歳のDF工藤も試合で経験を積み、秋田戦では特別指定選手で中京大4年のMF永田もJデビューを飾った。山原は「競争のレベルが高く、日々の練習で駄目なら代えられる。いい経験を積み、自分自身成長できている」と実感する。
 J3から昇格1年目で、所属選手は必ずしもエリートではない“ダイヤの原石”が多い。「個々の長所を引き出すことが大事。自分の弱点に立ち向かっている姿勢が見えれば使うが、逃げてる選手は起用しない」。育てながら勝つ。リーグ戦後半も須藤監督の手腕に注目が集まる。
 (寺田拓馬)

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