「地方創生、市民と」 浜松市長 市政運営へ思い語る 21世紀倶楽部

 浜松市中区のプレスタワーで28日開かれた静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部の記念講演会で、中野祐介浜松市長は「浜松は成長途上にある。浜松から地方創生を進め、浜松をもっと元気にするためには市政への市民の理解と協力、参加が必要。市民と一緒になって浜松を成長させていきたい」と市政運営に懸ける思いを披露した。

「浜松をもっと元気に」と題して講演する中野祐介浜松市長=28日午後、同市中区のプレスタワー
「浜松をもっと元気に」と題して講演する中野祐介浜松市長=28日午後、同市中区のプレスタワー

 中野市長は、北海道など5カ所の地方自治体勤務の経験から「住民に一番身近な基礎自治体の仕事が最も重要だ」と指摘。「政令市移行から十数年の若い浜松はあらゆる部分でまだ力が足りない。市民と一緒になり、浜松が力を付ける作業を進めたい」と意欲をのぞかせた。
 「今が時代の転換点」との認識も示し、軽工業中心の産業構造を転換し、重工業を軸とした産業都市の礎を築いた明治期の初代浜松市長・鶴見信平氏を例に出しながら「未来の浜松をつくっていくことが課せられた使命だ」と強調した。
 市最大の課題である人口減少からの転換に向けては「魅力あるまちを創出する必要がある」とし、浜松から地方創生▽安心・安全な都市基盤の構築▽持続可能な都市・浜松の実現―を推進する方針を説明。伝統文化の継承やスポーツ振興、音楽のあふれるまちづくり、スタートアップ支援、災害対策などに注力する意向を示した。
 県が西区の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する野球場、静岡大と浜松医科大の運営法人統合・大学再編についても触れ、「地域活性化や地域医療・産業の発展への波及効果は大きい。ぜひ実現してほしい」と期待を寄せた。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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