夫婦で共同執筆の小説 電子コミック原作に 慢性疲労症候群患う磐田の横山さん

 激しい倦怠(けんたい)感などで日常生活が困難になる「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」を患う磐田市壱貫地の横山小寿々さん(47)=ペンネーム=が、夫の陽向晃央さん(50)=同=と共同で執筆した小説がこのほど、電子版コミックの原作として採用された。スマートフォンで漫画を楽しめるアプリ「LINE漫画」で閲覧できる。

夫婦で共同執筆した小説が、電子版コミックの原作として採用された横山さん(左)と陽向さん=磐田市壱貫地
夫婦で共同執筆した小説が、電子版コミックの原作として採用された横山さん(左)と陽向さん=磐田市壱貫地

 タイトルは「恋愛偏差値迷走中~恋するマッスルパンケーキ~」。登場人物の設定や物語の展開などは横山さんが考案し、読みやすい文章にしていく校正作業を陽向さんが担当した。
 2人はこれまで小説家になる夢を持ち、新人賞などのコンテストに応募。しかし、横山さんは2018年ごろから微熱や頭痛などが続き、2年後に病気と診断された。横山さんは長時間座って原稿を書くことが難しくなり、陽向さんが支えながら書き進めた。
 21年9月には小説投稿サイト「モノガタリードットコム」主催のコンテストに応募し、331作品の中から最終候補の33作品に残った。大賞は逃したものの、サイト運営会社のソニー・ミュージックエンタテインメントから声がかかり、コミック化にこぎつけた。横山さんは「大人から子どもまで楽しく読める作品を作りたいと思い制作した。病気であっても自分のやりたいことを挑戦し続けたい」と話した。

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